お部屋の広さ | 5.0畳(内法面積) |
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遮音性能 | 室内 D-50 / 外部 D-60程度 にて設計(開口部除く) |
今回はグランドピアノ防音室のW様です。ピアノ防音室の天井の高さや、楽器の湿度対策についてもお話して頂きました。
音の測定動画もあるのでぜひご覧ください。
お部屋の用途と使用楽器を教えてください。
ピアノ練習用の部屋です。
楽器は防音室竣工後にホフマン(W.Hoffmann)のグランドピアノを購入しました。
防音室を造るきっかけを教えてください。
以前から電子ピアノを持っていました。
社会人になってから、時間の制約もあり、しばらく弾かない時期もあったのですが、3~4年前くらいからじっくりと弾ける時間が増えてきて、グランドピアノ購入を検討していました。
ただその場合に、次のような懸念材料がありました。
- 生ピアノをそのまま設置すると、音量的な面で練習できる時間がかなり限定されてしまう
- 以前の住人のかたが、周辺住戸との騒音トラブルを抱えていた
周囲のかたに安心していただく為にも、きちんとした防音室を造っておきたかったのです。
ご検討の際に見積もりは何社されましたか。また、業者探しはどのように行いましたか。
全部で4社から見積もりを取りました。
業者は大手楽器メーカー含め、インターネット等で探しました。
D.S.Pさんに関しては、楽器店からの紹介でした。
業者選びのポイントは?また最終的に当社を選んでいただけた理由(決め手)は何ですか。
各社の比較で言うと、正直見積もり金額には大差ありませんでした。
ただ、内容で比較した場合、大手楽器メーカーのプランはパネル工法の簡易防音室だったので、天井の仕上がりも低く、防音性能もD.S.Pさんのほうが高かったです。
D.S.Pさんの防音は、部屋全体を防音施工されるものだったので、解体からはじまるように工事自体も大がかりですが、防音室を広く造れて尚且つ遮音性能が高いのが魅力でしたね。
また、もともとあったクローゼット部分の防音処理もD.S.Pさんが最も安心できるプランニングをご提案してくださいました。
ご契約までのお打合せで当社スタッフの対応や説明は分かりにくくありませんでしたか。
はい。最初の段階で、扉の形をどうするかとか吸排気の位置をどこにするか等いくつかやり取りをしましたが、疑問点にもきっちりと答えてくださいました。
お見積りと一緒にお作りした防音室イメージCGは参考になりましたか?
他社は平面図と見積もりだけでしたが、CGがある事によって、平面図だけでは得られない防音室の量感をイメージできて良かったですね。
- 実際にどんな防音室が出来上がるのか
- そこにピアノが入るとどんなイメージか
目に見えるカタチで提示していただくと、選ぶ方としては選びやすいですよね。
工事着工から竣工までの間、現場監督や職人の対応はどうでしたか。
工事中はほとんど立ち会っていません。
職人さんと顔を合わせたのも初日と休みの日ぐらいですかね。
朝仕事に出て、帰ってくると既にその日の作業が終わっている感じで、ほぼお任せな感じでした。
工期は予定通りに進みましたか。
はい。始まりも終わりも工程表どおりでした。
出来上がった防音室を最初にご覧になった時の感想をお聞かせ下さい。
思った以上に天井の高さがきちんと取れていたのが嬉しかったですね。
防音室というより普通の部屋並みに取れているなと。
部屋を解体した結果として、図面上の天井高より若干低くなる可能性がある事を事前にご説明いただいていたので、イメージ的にもっと低いだろうと思っていました。
竣工から半年ほど経ちました。お部屋を使ってみて遮音性能や音響はいかがですか。
防音室の引渡し時に遮音性能の測定をしていただきました。
大きなモニタースピーカーから100dBのノイズを出した際に、外に出て聴いてみました。
思っていたより聴こえなかったのが良かったですね。
もっと聴こえると思っていたんですよ。
防音室真上の住戸(部屋)にも入らせてもらったんですが、全く聴こえなかったので安心しました。
近隣のかたと顔を合わせた時にも、ピアノの音が聴こえるか聞いてみたりしましたが、「聴こえたことはない」と言われました。
音響の面では、楽器も新しい事もあって、日々鳴り方が変わっているんですよね。
新品の状態では響かなかった音が、ここ1カ月くらいでちょうど良い具合に鳴るようになってきました。
なので、現状では特に吸音等の対策はしていません。
ピアノ搬入時に、楽器屋さんからも「特に対策はいらないでしょう」と言われました。
しばらくは楽器の様子を見ながら、響き過ぎるようになった場合は対策を考えようと思っています。
防音室を造る前と後で、音を出す時間帯や練習環境は変わりましたか。
まずは電子から生に楽器が変わったという事ですよね。
電子ピアノならボリュームを上げなければ、それこそ24時間でも弾けます。
けれども生楽器だとそうはいきません。
仕事が終わってからですと、練習を始められる時間は夜22時以降とかになります。
これだけの防音室ができたとはいえ、さすがに深夜の3時4時には弾くのを止めます(笑)
やっぱり“本物の音を出せる”というのは全然違いますよね。
防音室を造って本当に良かったと思います。
ほぼ毎日楽器に触っています。
防音室を検討されている方に向けて、一言アドバイスをお願いします。
楽器(ピアノ)のための湿度対策でしょうか。
梅雨の時期というのは、気温自体は低いけれども湿度がとても高いですよね。
最近はエアコンや除湿機も種類が多く性能も様々で一概には言えませんが、
例えば廉価版のエアコンですと、外気温が低いと除湿機能が働かないものがあるんですよ。
かと言って除湿機を別に設置すると、除湿はされますが、今度は除湿機自体の放熱のせいで、気密性の高い防音室の温度がどんどん上がってしまうんです。
防音室を造る際には、とにかく音対策に注力してしまいがちですが、完成した防音室で使用する(鳴らす)楽器のコンディションを維持していく事も大切だと思います。
楽器を快適に使っていける器具選びをされる事をお薦めします。
W様、本日はありがとうございました。
ピアノの音も落ち着いてきて、これから益々楽しみですね。
音響変化でお困りになられる事などがありましたら、いつでも弊社までご相談ください。