NC値とL値について 防音の知識5

騒音の定義

騒音の表示は、L.L.Beranek(ベラネック)氏が、耳に感ずる音の大きさと会話に対する騒音の妨害程度を研究して騒音の許容値を周波数分析の結果、数値で表せるようにしたNC値(騒音評価値)を使うのが一般的です。

簡単には騒音の大きさを数値で表したのをNC値と呼んでいます。

NC値はNC曲線より求めますが、例えば、各帯域の騒音レベルがすべてNC-30の基準曲線より小さい時のNC値がNC-30となります。

NC値の基準曲線

測定方法

測定点にて騒音計(1/1オクターブバンドフィルタ付)で63Hz~8kHzまでの各周波数帯域の値を読みとりNCカーブのグラフ用紙にプロットしNC値を得ます。

D.S.P

なんだか難しいですが、『構正が取れた測定機械』で測定します!

NC値について

NC値とは、簡単に言うと、「騒音の評価」です。

オフィスで会議をしている最中、会議室の内外から騒音が入ると、会議の内容が聞き取りにくくなりますね。

この騒音の大きさを数値で表したのをNC値と呼んでいます。

※NCは、Noise Criteria の頭文字をとったものです。

また、騒音の種類をグラフにしたものが、NC曲線であり、騒音をある周波数の幅で分析し、そのNC曲線のグラフをもとにNC値(許容値)を求めることができます

例えば、オフィスにおいて、我慢できる騒音の大きさの限度はNC40程度とされています。

高低音すべての周波数の音がNC40の曲線を下回れば、NC40以下の騒音に抑えることができます。

NC値と会話のし易さ

NC値室内の状態施設例
NC-15以下最も静かで、小さな声でも会話ができるレコーディングスタジオ
コンサートホール
NC-20~30非常に静かで会話にも電話に支障なし
大会議可能
多目的ホール
劇場、オペラハウス
教会、礼拝堂 重役室
大会議室
テレビスタジオ
NC-30~35静かで、4~5m のテーブルで会議ができる
3~9m離れて普通の会話ができる
和室
応接室
小会議室
NC-35~402~2.5mのテーブルで会議ができる
電話での会話には支障なし
2~4m離れて普通の会話ができる
中事務室
工場事務所
多目的イベントスペース
NC-40~501.5mのテーブルで会議ができる
電話で会話しずらくなる
普通の声で1~2m、やや大声で2~4m離れて会話ができる
大きな機械室
製図室
NC-50~553人以上の会議はできなくなる
電話で会話しずらくなる
普通の声で30~60cm、やや大声で1~2m離れて会話できる
タイプ室
計算機室
製図室等
NC55非常にうるさい
事務室としての使用は難しい
電話での会話が難しい
適用無し

空調設備

外部の騒音に対する遮音性能が高いスタジオなどでは、空調設備などが原因で発生する騒音によりNC値が決定されることが多いです。

空調設備は大きくダクトタイプと天井カセット・壁掛タイプに分かれます。

ダクトタイプの空調

ダクトタイプの空調機は消音処理との組合せにより、空調が稼働していても静かな環境を保つことができます。

設置する消音装置にもよりますが、NC-20 ~ M.A.F. 程になります。

天井設置 / 壁設置タイプの空調

天井設置 / 壁設置タイプの空調が稼働しますと、一般的なオフィスの騒音と同等のレベルになります。

消音タイプの換気設備を用いることで、空調が動作していない時の静けさが確保できます。空調使用時はNC-40 ~ 30 程となります。

L値について

重量床衝撃音、軽量床衝撃音の2つに分かれます。

【 重量床衝撃音(LH)】

一般的に重量床衝撃音とは、子供が飛び跳ねたり、走り回ったりする事により下階室で発生する床衝撃音をそう表します。

【 軽量床衝撃音(LL)】

軽量床衝撃音とは、一般的に食器やおもちゃなど比較的硬質で軽量な物が床に落下した時や椅子をひきずる時などに下階室で発生する床衝撃音のことです。

<床衝撃音レベルに関する適用等級>

建築物室用途部位特級1級2級3級
集合住宅居室隣戸間界床LH-45
LL-40
LH-50
LL-45
LH-55
LL-55
LH-60,65*
LL-60
ホテル客室客室間界床LH-45
LL-40
LH-50
LL-45
LH-55
LL-50
LH-60
LL-55
学 校普通教室教室間界床LH-50LH-55LH-60LH-65

<遮音等級(L値)と生活実感の対応例(床衝撃音)>

特級(特別)1級(標準)2級(許容)3級(最低値)
学会特別仕様学会推奨標準学会許容基準学会基準外仕様
遮音性能上特に
優れている
遮音性能上望ましい遮音性能上ほぼ満足遮音性能上最低限度
特別に遮音性能が要求される使用状態の場合に適用する通常の使用状態で使用者からの苦情がほとんど出ず遮音性能上の支障が生じない遮音性能上の支障が生じることもあるがほぼ満足しうる使用者からの苦情がでる確立が高いが、社会的、経済的制約などで許容される場合がある