カクテルパーティー効果から見る「音」とマインド
多くの人でにぎわっている会食やパーティーで、周りがガヤガヤと騒がしい空間。
そんな空間でも、隣にいる人と会話ができ、どこかで自分の名前を呼ぶ声は自然と聞き取
れる・・・そんな経験ありますよね。
これは「カクテルパーティー効果」と呼ばれるものです。
カクテルパーティー効果とは
騒がしい空間でレコーダー等を用いて録音したものを聞き返してみると、ガヤガヤした音
が目立ち、だれが何を話しているかまで聞き取ることはできません。
そのような空間であるにも関わらず、自分に必要な声や情報を聞き取ることが出来るカク
テルパーティー効果が働くのは、「人間の脳は、耳から得た情報を、自分に必要があるのか
判断し選択している」から。
なぜそのような選択ができるのか、まだ未解明な部分が多いですが、音源の位置や周波数
の差、加えて他の感覚から得る情報を統合的に情報処理する脳の働き等が関連しているの
ではないかと予測されています。
生活に身近なカクテルパーティー効果
カクテルパーティー効果がポジティブなものとして働いている例として挙げられるのは、
●騒がしい空間でも目の前の人と会話ができる
●音楽を聴いている時に、特定の楽器の演奏を聴き取ることができる
などといったもの。
逆に、ネガティブなものとして働いてしまう例は以下です。
●隣戸の生活音が過剰に気になってしまう
●周囲のヒソヒソ話が、自分に関係ある話のような気がする
ポジティブな面もネガティブな面も、意外と私たちの生活に結びついている「カクテルパ
ーティー効果」。特に隣戸の音などは、一度気になってしまうと意識してしまい、余計気に
なってしまうなんてこと、ありますよね・・・。
まとめ
人間の脳は、興味のある情報や関連する情報を、「音」の中から取捨選択しています。
「音」の聞こえと私たちのマインドは、密接に結びついているんですね。
過剰な騒音は別ですが、生活音や子供の声などの場合、近隣に挨拶や声掛けをして、日頃
から良好な関係を築くように心がけることで、相手の心情も全く異なります。
もちろん目的に応じた防音対策をとることは重要ですが、「音」の聞こえは心理的影響を受
けるということを意識して生活することも大切ということですね!