オンライン配信をより快適に!時間や外の音を気にせずに、リアルタイムで配信できるお部屋とは?

お出かけを自粛する機会が増え、リアルタイムで映像を配信・閲覧できるオンライン配信が、情報発信の手法としてより注目されるようになった今日。
オンライン配信とは、サーバーやインターネット回線を経由し、映像や音声をリアルタイムで視聴者に配信できるものです。不特定多数の視聴者に、最新の情報を素早く発信できることに加えて、配信者も視聴者も手軽に使用することができるといったメリットがあります。

オンライン配信と言っても、弾き語りや楽器演奏からゲーム実況、トークライブやオンラインレッスンなど、配信内容は様々ですが、「音」への対策は必要なのでしょうか?
また、より快適に配信できる空間はどのように造るのでしょうか?

配信部屋の音環境|ポイント①

D.S.Pコーポレーション施工の防音室

上記にも挙げましたが、オンライン配信と言っても配信内容は様々。
どんな配信内容だとしても、同居する人や近隣へ迷惑にならないよう、そして配信者がしっかり音や声を出して配信を楽しめる環境であることが大切です。

楽器から発せられる音や歌声は騒音クレームに繋がりやすいため、特に注意が必要です。
ゲーム実況やトークライブといった場合でも、時間を気にして深夜の配信を控えているという配信者の方もいるでしょう。
音漏れの不安なく、自由に配信できる環境にするための最も効果的な防音対策は、自宅に防音工事を施して防音室を造ることです。

組立式防音室という手段もありますが、広さや天井高があまりとれないため、動きや機材配置の制限があり、音響的にも快適な空間にはならない可能性があります。

配信部屋の音環境|ポイント②

次のポイントは、周囲の音が配信の邪魔にならないよう、外部から入ってくる音や設備音を防ぐことです。
外部から入ってくる音とは、救急車のサイレンや選挙カーの声、電車の音など。ライブ配信が故に、配信中に外部の音が入ってしまうのを防ぐことはできません。外部の音は、配信者の自宅の特定に繋がってしまう恐れもありますね。

設備音とは、室内にある換気設備や空調設備から発せられる音です。
建築基準法で、室内の24時間換気が義務付けられていることはもちろんですが、湿気や空気の入れ替え・健康面という観点からも換気設備や空調設備は必要なもの。

これら設備からは音のエネルギーが発生し、また空気の流れにも音が伴います。
設備音が、配信や室内音源の妨げにならないようにすることが大切です。

配信部屋の音環境|ポイント③

配信部屋のイメージ

3つ目のポイントは、室内の音響を最適にすることです。お部屋の音場計画をしっかりと立て、より聴きやすい音で配信でき、配信者自身にとっても居心地の良い空間にしましょう。
室内音響設計でまず大切なのは、お部屋の形状を不整形にすることです。
対面する壁が平行である場合、 壁と壁の間で音が減衰することなく行き来し、低音域では部屋の寸法に応じた定在波が、高音域ではフラッターエコーという音響障害が生じてしまいます。室内に平行となる面を少なくすることで、音の拡散性を高めましょう。

次に、空間における音の響きの調整を行いましょう。
空間における音の響きを測るための尺度を「残響時間」と言います。
残響時間は長ければそれだけ音の響きが良く聞こえますが、音の響きで重要なのは「バランス」。響きが強すぎると配信や演奏の妨げになり、極端に響きが少なすぎると音に違和感が生じてしまいます。

一般的に、最適な残響時間は下記の計算式で求めることができます。

残響時間計算式

平均吸音率を20~30%にすることで最適な残響時間になり、室内の容積が増えれば最適残響時間が長くなります。
しかし実際のところ、最適な残響時間に合わせた設計だけでバランスのいい音場になるのかと言うと、そうではありません。

用途や環境、音楽の種類、室内に置いてある物などによって適切な残響時間は異なることに加えて、吸音面と反射面の位置によっても音の聞こえや音質は異なるため、音の特徴や機材セッティング、マイクポジションを考慮した上での室内音響設計が求められます。

D.S.Pコーポレーション施工 ピアノスタジオ

時間を気にせずに、安心して配信できる!|D.S.Pの防音室の造り方

使用楽器や使用用途により、防音室のスペックや広さは異なりますが、防音室は基本的に、外部へ音が漏れないよう壁・天井・床に対して遮音・防振構造(浮遮音層)が必要です。

 

浮いている空間(浮遮音層)を造ることにより、楽器から鳴る音はもちろん、床に伝わる振動などの固体伝搬音も減衰させる防振構造となります。
このように「お部屋(箱)の中にもう一つお部屋(箱)」を浮き構造で造ることを「ボックスインボックス構法」といいます。

防音室内側の遮音部分と既存の遮音部分により、総合的な遮音性能がとれるようにすることで、防音性能の高い防音室となります。

防音室の造り方 ボックスインボックス
 

快適に配信したい!|室内の設備音はどう防ぐ?

配信部屋や配信スタジオにおいて重要なのは「室内の静けさ」。室内の静けさは、遮音・防振設計に加えて設備音に左右されます。
空調設備には大きく分けて「ダクトタイプ」と「天井カセット型タイプ/壁掛けタイプ」があります。

■ダクトタイプの空調設備
ダクトタイプの空調機は、消音装置との組合せに
より空調が稼働していても静かな環境を保つこと
ができます。設置する消音装置にもよりますが、
NC-20~M.A.F.(Minimum Audible Field:最小可
聴音場)程度になります。
防音室の空調設備(ダクトタイプ)
■天井カセット型タイプ/壁掛けタイプの空調設備
天井設置/壁設置タイプは、空調機が稼働すると一般的なオフィスの騒音レベルと同等になります。
消音タイプの換気設備を用いることで空調が動作
していない時の静けさが確保できます。
空調使用時はNC-40~30程度となります。
NC-40~30というと、和室や事務所で電話をするには問題ないという程度の静けさです。
防音室の空調設備(天井・壁かけタイプ)

 
 

組み立て式防音室と一室丸ごと防音工事|違いはなに?

組み立て式防音室

ユニット防音室とも言われる組み立て式防音室。
お部屋の中に、組み立て式の四角い部屋を設けるタイプの防音室です。工期が短く済み、分解して移動することができます。加えて、賃貸住宅でも使用できるというメリットがあります。(事前に管理会社の了承を得ておくと安心ですね。)
ただし大きさや形状・デザインが決まっているものが多く、自由度はあまりありません。組み立て式防音室の多くには性能保証がありませんので、謳われている遮音性能がとれない可能性も…。

エアコンの取り付けも基本的には可能ですが、防音室設置後のエアコン後付けは、配管の取りまわしが難しい場合があり、また賃貸住宅での設置の際は取り付けができないケースもあります。防音室内は構造上、音を逃がさないよう気密性が高い空間になっているため、厚さや湿気の調整が厳しくなり、注意が必要です。

比べて一室丸ごと防音工事では、用途や目的、予算に合わせて施工内容を決めていくことができます。

建物新築時に防音室の間取りを決めたり、既存のお部屋を解体してリフォームすることができるので、レイアウトや内装のデザインに自由度があります。デッドスペースを極力なくし、収納棚や楽譜棚などを造作することもできますね。

遮音性能の面では、書斎程度から生ドラムが叩けるレベルの性能まで選択することができ、仕上り時の性能保証をしている防音専門会社が大半です。

加えて、室内の音響を調整する音場計画を立てることができるため、より聴きやすい音で配信することができ、配信者にとっても長く過ごせる空間になります。
ただし、原状回復義務が定められている日本の賃貸住宅においては、一室丸ごと防音工事をすることは厳しいのが現状です。

防音工事にかかる費用も、既存の状態や求める性能・用途によって変わってくるため、組み立て式防音室よりも高額になる可能性があります。

上記を踏まえて、自身が望む配信スタイルや予算に合わせて、必要な防音対策をとりましょう。

防音専門業者が造るオンライン配信部屋

オンライン配信用のお部屋イメージ

防音工事は、内装工事のような装飾的な部分ではなく、目に見えないところにコストがかかります。防音室の施工は各業者独自であり、材料から工程、管理方法、そして防音性能の表記まで異なるものです。

また、人間の感覚には個人差があり、また人間の感情にも影響するものなので、防音の程度は全ての人に当てはまるわけではありません。

感覚だけで防音性能を判断するのは、様々なトラブルの要因となりますので、D.S.Pコーポレーションでは日本工業規格・日本建築学会等で定められた測定方法・数値を基準として、お客様に防音の説明とプランニングをご提案いたします。

【D.S.Pの防音室】施工例をご紹介!

D.S.Pコーポレーション施工のdtmルーム

周囲への音漏れや外部騒音を気にせずに、安心して配信・録音・撮影ができる「D.S.Pの防音室」。オンラインレッスンでもご活用いただいております。
多数の施工例の中から、抜粋してご紹介しますのでぜひご覧ください。

東京都N様邸 ピアノ・ギター防音室

東京都立川市 I様邸 サックス・ピアノ・電子ドラム防音室

まとめ

オンライン配信における「音」への対策やポイントがわかりましたね!
ストリーマーという職業が確立されているように、オンライン配信で生計を立てることができる現代。
より自由に、より快適に配信できる空間にするために、「音環境」を最適なものにしましょう!
ご相談やお問い合わせはお気軽にしてください♪

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